教育ローンの基礎知識

教育ローンとはそもそもなにか?教育ローンの種類、利用の流れなど教育ローン・学資ローン関連の基礎知識についてまとめています。

教育ローンとは?

一般的に銀行、信用金庫、信販会社、ノンバンクなど民間の金融機関や日本政策金融公庫など国の金融機関が個人を対象に資金使途を教育関連費用に限定したローンのことをいいます。保護者(扶養者)が子どもの大学や専門学校などの学費の支払いに利用するケースが多いようです。学生本人を対象としたローンは、ノンバンクや消費者金融の学生ローンで知られていますが、資金使途を限定した一般的な教育ローンや学資ローンとは性質が異なります。

教育ローンの種類

教育ローンは、銀行や信用金庫、信販会社、ノンバンクなど民間の金融機関が提供するローンと、日本政策金融公庫など国の金融機関が提供するローンに大きくわけられます。

教育ローンの種類 概要
民間の教育ローン 銀行や信用金庫の教育ローンは、証書貸付方式が一般的で直接借り手と金融機関が契約して融資するケースが多いようです。銀行や信用金庫では融資する際の信用リスクを軽減するために保証会社等を介入させ保証委託契約を借り手に求めるケースもあります。インターネットで販売する教育ローンは、金融機関側のローコストオペレーションを背景に比較的金利が低いものが多く、申込から審査までの手続きも簡略化させた流れになっています。一方、従来からリアルの世界で販売する提携ローンは、大学や専門学校が信販会社やノンバンクと提携してクレジットの仕組みを用いて提供する教育ローンです。クレジットの仕組みは一般的にアドオン金利になっているものが多く、実質的には銀行や信用金庫の教育ローンよりも金利が高くなるケースもあります。
国の教育ローン 日本政策金融公庫(旧国民生活金融公庫)の一般教育融資は、「国の教育ローン」の名称で一般的に知られています。民間の金融機関を経由して申し込みも可能です。学生1人あたり300万円以内、基本的に年収(所得)に制限があり、返済期間は15年以内となっています。旧・独立行政法人雇用・能力開発機構の財形教育融資(がくゆうローン)は、財形貯蓄加入者を対象として、貯蓄残高の5倍相当額か450万円の少ない方で融資が受けられる教育ローンです。独立行政法人雇用・能力開発機構が2011年10月1日で廃止されたことで2011年9月30日申込分をもって財形教育融資の取扱いを終了しています。

教育ローン利用の流れ

金融機関の教育ローンの申込・相談受付は、一般的に店舗・窓口、郵送、電話、インターネットの大きく4つのチャネルにわけることができます。

一般的な教育ローン借り入れまでの流れ

一般的な教育ローン借り入れまでの流れ 一般的な教育ローン借り入れまでの流れ

※個別金融機関や個別の教育ローン商品によって申込方法や契約方法など借り入れまでの流れが異なります。

教育ローン利用の注意点

申込受付時間をチェック! インターネットでの申込みは原則24時間受け付けていますが、店舗・窓口、電話での受付時間は金融機関によって異なります。また、申込方法によってそれぞれ申込みが完了するまでの時間、労力も異なりますので、申込受付時間は事前にチェックしておきましょう。
審査の状況を把握せよ! 金融機関の借り入れ審査は、必ずしも通過するとは限りません。また、事前に仮審査を行い、その後本審査を行う金融機関もあります。金融機関ごとに審査条件は異なりますので、審査の状況を確認しながら行動するようにしましょう。
金利体系を明確にすべき! 教育ローンの金利体系は大きく固定金利と変動金利にわけられます。借り入れ後、完済まで金利が原則一定率なものが固定金利、市場のベース金利等に連動して定期的に金利が見直されるのが変動金利です。事前にどちらを選択するか検討しておきましょう。
アドオン金利に注意せよ! 信販会社やクレジット会社などが提供する教育ローンは、一般的にクレジットの仕組みによってアドオン金利になっているものがあります。実質的な金利を信販会社やクレジット会社に確認し、他の教育ローンと比較した上で借り入れ申込みを行うようにしましょう。
契約方法を事前に確認! 借り入れ申込み後、金融機関の審査が通過すれば契約ですが、契約には一般的に来店契約と郵送契約があります。それぞれ、契約完了までの時間、労力が異なりますので、借り入れ申込みを行う前に契約方法は選択しておきましょう。
金利設定日を考慮すべき! 銀行や信用金庫の教育ローン金利は、一般的に申込み時ではなく、契約日または借り入れ日の金利が適用されるものが多いようです。申し込みから借り入れまでの期間や時期を事前に確認した上で借り入れ申込みを行うようにしましょう。