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プロからのアドバイス

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相続に新たな道!?今注目の教育資金贈与信託の活用方法

2013年08月30日
夏休みに帰省した際に中学生の息子の進路の話になり、私の両親から、近所の銀行から教育資金贈与信託をすすめられているが、使うべきか悩んでいる、と言われました。教育資金贈与信託とはどのようなものですか?また、利用した方がいいのでしょうか。(兵庫県 42歳 女性 パート勤務)
祖父母等から孫へ教育資金として、まとまった金額を非課税で一括贈与できる制度が2013年4月から始まりました。子育て世代にとっては教育費の負担を減らすことができればとても助かりますが、2015年12月31日までの期限付きの措置であるなど注意点もあります。まずは家族で将来の見通しを立ててから、制度を利用するべきか三世代で慎重に検討しましょう。

教育資金の一括贈与の非課税措置とは

一般的に教育費は子ども1人につき2,000万円ともいわれ、子育て世代の大きな経済的負担のひとつとなっています。2013年4月1日から導入された教育資金の一括贈与の非課税措置は、子育て世代の負担を減らすことができ、祖父母世代の相続税対策にもなると注目を集めています。

教育資金の一括贈与の非課税措置とは、祖父母等から孫に教育資金を一括で贈与する場合、1,500万円までが非課税となる制度で、2015年12月31日までの贈与が対象です。この制度を利用するには単にお金を贈与するだけでいいというわけではなく、金融機関で教育資金贈与信託などの専用口座を開設する必要があります。

この制度で「教育資金」として認められるものには2種類あります。

1)学校等(※)に対して直接支払われるもの

・入学金、授業料、入園料、保育料、施設設備費又は入学・入園試験の検定料など

・学用品の購入費、修学旅行費、学校給食費など、学校等における教育に伴って必要な費用など

2)学校等以外に直接支払われるもので、社会通念上教育費と認められるもの(上限500万円)

・学習塾、そろばん、水泳教室、ピアノ教室、絵画教室、習字などの月謝や施設使用料、物品購入費など

(※)学校教育法で定められた幼稚園、小・中学校、高等学校、大学(院)、専修学校、各種学校、一定の外国語の教育施設、認定こども園又は保育所等など

上限はあるものの塾や習い事などの学外活動費が教育資金として認められる一方で、下宿代や留学の渡航費、滞在費などは認められないなど、教育資金の範囲には注意が必要です。また、非課税の適用を受けるには、教育費として使ったことを証明する領収書等の提出が必要です。

専用口座は1人1金融機関

教育資金贈与の専用口座は信託銀行のほか、メガバンクや一部の地方銀行、証券会社も取り扱いを始めています。この専用口座は孫1人につき1口座しか開設できず、途中で変更することもできないことから、ギフトカードのプレゼントや定期預金の金利優遇など、各金融機関が競争に力を入れています。しかし、これらのキャンペーンの内容以上にしっかりと確認しておかなければならないことがあります。それは、手続きの方法や払い出し手数料など、商品内容が金融機関によって異なる点です。

特に注意しておきたいのは、払い出しに領収書が必要か、領収書の後日提出でも払い出し可能かという点です。払い出しに領収書が必要な場合、学校等への支払いをいったん立て替える必要があります。一方、後日提出の場合は、払い出した資金のうち教育費以外に使ったものがあればその金額は贈与税の課税対象になります。

また、必要額を教育機関に直接振り込んでもらう「振り込み払い」が利用できるかどうかも口座の使いやすさに影響します。

これらのことを総合的に勘案して、取引金融機関を比較・検討してみましょう。

教育資金の準備はライフプランを立てることから

そもそも祖父母が孫の教育費を必要な都度払うのであれば非課税です。また、年間110万円以下なら贈与税は課税されません。

では、この制度を使うメリットは何でしょうか。それは、孫1人につき最大1,500万円を将来の教育資金として一括で贈与できること、贈与後に祖父母が死亡した場合にも相続税の課税対象にならないことです。しかし、孫が30歳になった時点で贈与された教育資金に使い残しがあった場合には贈与税の課税対象となります。贈与する金額は、孫の年齢や進路などを具体的に想定した上で決定すべきでしょう。

また、贈与した資金を祖父母が途中で払い出すことはできません。そのため、老後の生活資金や介護資金、納税資金が不足することのないよう、注意しなければなりません。

子育て世代にとって、子どもの教育資金を援助してもらえるのは助かりますが、祖父母を頼り過ぎて負担をかけてしまうのは避けたいところです。まずは子どもの進路やライフプランについてしっかりと計画を立てることが重要です。そして、教育資金はできるかぎり日々の貯蓄等で準備し、足りない場合には奨学金や教育ローンの活用を検討することを基本と考えましょう。祖父母の援助を受ける際には三世代でしっかりと話し合い、無理のない金額にとどめておくことが大切です。

担当:宮野 真弓(執筆:2013年08月26日)

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